「メデューサ」は、ペルーの陶芸とイタリア・ムラノ島のガラス工芸が融合した作品で、そのデザインは海洋生物の美しさと神秘性を表現している。レクエは、自身の作品を「再創造された自然の反映」と位置づけ、自然と文化の繋がりを常にテーマにしている。
このランプの特徴は、陶芸とガラス工芸の技法を組み合わせたことにより、伝統的な形状から解放された新たな言語を生み出したことである。また、LED照明の多彩な色彩が、ラク焼きによる特有のクラック模様や金属的な反射を引き立て、作品全体を調和させている。
製作過程は、まず耐火性の粘土でモデリングを行い、約20日間乾燥させる。その後、950度の高温で焼き、釉薬を施した後に930度でラク焼きを行う。白熱した状態で窯から取り出し、LED照明システムを配置した後、最後にムラノ島の吹きガラスで作られた触手を取り付ける。
レクエの作品は、アートとデザインを融合させることを目指しており、異なる技法や文化の融合を通じて新たな言語を創出する試みが評価されている。また、地中海の熱帯化が進行する中で、海洋保護のメッセージを込めた作品は、ミラノやヴェネツィア・ガラスウィーク2020で好評を博した。
製作過程では、940度の高温で窯から作品を取り出し、わずか3分間で熱ショックを管理する難しさがあった。また、ガラス製の触手を陶芸のベースに統合することも大きな課題だった。
「メデューサ」は、室内外での使用を想定しており、壁に映る光と影の効果で新たな雰囲気を作り出す。ユーザーはリモコンを使って色を自由に変えることができ、インテリアとしての機能性と芸術性を兼ね備えている。
この作品は、2021年のA'ファインアートとアートインスタレーションデザインアワードで鉄賞を受賞。プロフェッショナルな要件を満たし、産業のベストプラクティスと優れた技術特性を統合した作品として評価された。
プロジェクトデザイナー: ana maria reque sotelo
画像クレジット: Photocredit: Gabrieli Gino
プロジェクトチームのメンバー: Ana Maria Reque, Glassmaker Paolo Giubelli
Photographer Gino Gabrieli
プロジェクト名: Meduse
プロジェクトのクライアント: ana maria reque sotelo